小林多喜二の小説で、プロレタリア文学の代表作とされる…だそうです。蟹の漁と船上で缶詰に加工する工場施設を備えた漁船で働く労働者の過酷な環境を画いた作品で、1953年に映画化・その他複数の舞台や漫画にもされています。
これは、それをリメイク(?)されたモノ…っと思っていました。
松田龍平(お兄ちゃんの方)主演 2009年公開。
以下、ネタバレあります。
---------------—
一時話題になり気になっていました。小説は読んでないし昔の映画も見てないのですが、たぶん原作とはかけ離れた作品ではないでしょうか(推測ですが)。
蟹工船の漁夫達は、貧乏が故にこの場末の仕事に流れ着き、過酷な労働を強いられている。口の上手い漁夫の新庄(松田)は、"集団自殺"しようっと漁夫達を唆し実行するが失敗。殺されかけた(?)皆は、口では新庄を罵るが妙な連帯感も生まれた。そんな中、小型船で蟹漁中に遭難しロシア漁船に助けられた新庄は、そこで民主化(?)に感化され、どうやってか分からないが蟹工船に戻って来て漁婦達をアジ扇動して団交を決行する。一旦は改善案などの要求を呑ましたが、しかし…帝国海軍駆逐艦の力を借り、漁業監督の浅川(西島秀俊)に形勢逆転され、浅川のルガーで撃ち殺されてしまう。新庄の死で一度は失意した漁夫達だったが、新庄の血に染まった団結旗(?)をはためかせ…ってお話。
社会派風ブラックコメディ・・・これ、なんなんでしょう?。缶詰工場のちゃっちさといい、俳優のいかにも健康そうな風体といい、悲愴感はまったく伝わってきません。就寝時間に車座になって談笑してたり、船内を自由にウロチョロ出来たり、結構楽しくやってんじゃん…って感じです。当時(1940年代?)のロシアが民主的だったかどうか分からないけど、ロシア船上のシーンや、通訳の胡散臭い中国人・・・とても現代の商業映画の水準じゃないでしょう。Vシネでも、もっとましなセット組まないかい?。
松田龍平・・・お父さんに似てるなぁ 今夜は"蘇る金狼"にしよっと^^)。
っで、自分的には ★★★★★・・・星0ヶ(せめて"-"ではない)…かな。