■ 気分は競技用エアライフル “BS-81″。

“BS-81″型は販売されていた期間も長く、相当な数が売れた思われるため現在もわりと見られる機種で、売り物も多く比較的入手し易い”BS-Gun”である…のだが…(後述)。


何処となく、旧いワルサーの競技用エアライフルって趣を感じさせる・・・?。


※あくまでも個人的考察による“BS-Gun”譜系図。
“BS-Gun”って、長い期間(約20年間)、数販社から販売されていたためか沢山の種類があるように思われているが、単発式モデルは実質”BS-52(65)・81・K501″の3種類しかない。

製作は”ナカヤ”、販売は”マノク”。
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この個体は、1970年代中頃(“BS-Gun”史では中期)に販売された、”MANOC”(マノク商事)ブランドの製品ではないかと推察される。
“BS-単発式”の各銃は、木製のストック・プラ製の弾装とトリガーガード(初期型はここも金属製)以外、銃身を含む全て金属製である。

“らしさ”・・・は大切。
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銃身とは別体のフード付きフロントサイトと、


マイクロサイト(風)リアサイト、そしてハイチークのストックが、”ターゲットモデルらしさ”を演出している(・・・あくまでも”らしさ”である)。

銃本体の入手は容易だが、しかし市場(オークション等)に出てくる個体はこのマイクロサイト(風)リアサイトが欠損している場合が殆どなので、完品を求めるのは逆に困難である(3Dプリンターで複製して売ろうか・・・^^;)。

“NAKAYA-GUN”の継承者。
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“BS-81″型は、”BS-Gun”で唯一 ボルト(ピストン)をコッキング後にハンドルのみが戻る機構を採用している。
ご注意!:”BS-Gun”はどのモデルも思いの外ピストンスプリングが強く、レシーバ部のむやみな分解はお勧め出来い。


ピストンに対してハンドル部が別体で浮いていて、常に前方向にスプリングで緩いテンションが掛かっている。コッキング時、ハンドルはこのスプリングを圧縮した状態でピストンを引き下げ、ピストンがシア(トリガー)にロックされるとハンドルのみが前方に戻る。
元々この仕組みは、東京ナカヤ銃砲(現:有限会社ナカヤ)のコルク銃”NAKAYA-GUN”に使われていたもので、同社現行の製品=”射的銃ナカヤシルバー“等も同じ機構である。
この機構の欠点は、ピストンスプリングが伸張する時はハンドル用復座スプリングを圧縮しながらと言う事になり、その分のパワーがロスされる。
したがって、ピストンスプリングは相応の強いモノにする必要があり、これが”BS-81″型は比較的ハンドル部が破損している個体が多い原因だと思われる。


この個体はエアガンではなく金属棒で弾を押し出す”スプリングガン”であるが、ピストンには一応エアパッキンも付いている。この金属棒はピストンの先端にネジ込まれているだけなので、これを外して代わりに小ボルトをネジ込めば”エアガン”になる。


流石に40年以上も前の製品だけに、ピストン先端のパッキン(皮製リング)はボロボロ。しかし、簡単な構造・金属製部品・ネジ結合とメンテ性はバツグンであり、壊れた・古くなったら”使い捨て”ではない、ちゃんと”修理する事”を考えて作られている時代の”玩具”である。

上方にあるピストンスプリングにはガイド棒が入っているが、オークション等で売られている”BS-Gun”の中には、このガイド棒が欠損している(と思われる)個体も多々見受けられる。状態説明等で、”ボルトを引く事が出来ない”・または”ボルトは引けるがコッキング出来ない”っと言う不具合が記されている場合、(入れると組み立て辛いから)このガイド棒をわざと入れずに組まれている場合があるので注意が必要である。

レシ-バ(ポンプ筒)部の比較。
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上から”BS-25″・”BS-81″・”BS レバーアクション”の各レシーバ。
“BS-25(21)”はトリガー機構が別体でストック側に付く(↓参照)ので、さらにメンテ性が良い。”BS レーバーアクション”のシリンダーはかなり短く、略”BS-11(15)”などの樹脂製シリーズと同じ長さであり、当然ピストンストロークも少ない。ロッドを介して弾装を回転させる機構があり、結構手の込んだ仕組みになっている。
“BS-Gun”各機は、シリンダー(ポンプ体筒)部のサイズが同じである事などから異機種でも共用可能な部品も多く、”BS-81″と”BS-25″などピストンも相互に入れ替えが可能である。


左側”BS-81″・右側”BS-25″の各ストックの内側。この”BS-25″はもう少し時代が古いものと思われるが、”BS-81″の方はあからさまに品質が落とされているのが分る。加工・仕上げも雑で、木の材質も不明(針葉樹っぽい匂いがする…”パイン”か?)。
“BS-Gun”も最末期頃の製品は、ストックの素材などどうみても”ラワン材”と思われたり、マスダヤ”BS バッファロー”用の部品が一部流用されるなど、材質・工作の品質がかなり悪くなってしまったのはとても残念である。

「■ 気分は競技用エアライフル “BS-81″。」への3件のフィードバック

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