スペインの”DENIX社”は、古今東西 様々な時代・国のレプリカガンを製造・販売しているが、この”火縄銃”もその一つである。たぶん、現在唯一製品として流通している火縄銃のレプリカであると思われるが、残念ながら其の出来はイマイチ・・・宜しくなかった。
無理繰りなオリエンタルチック
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台木(銃床)や引き・用心金の造詣はとても良くカッコイイのだが・・・、
カラクリ周りの出来が残念すぎる。地金に変な唐草模様(?)を入れたり、火挟みに竜・・・っぽい何かをあしらったりと、良く見る”西洋人の思うオリエンタルチック・デザイン”が煩すぎる。
左側に地金があるのも、火縄銃にはあまり見られない意匠である。
“火縄(マッチロック)式”ではなく”挿し火式”?
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カラクリは、引金を引くと発情で火挟みがはぜるモノではなく、引金の引きに連動して火鋏が倒れて行く(引金を戻すと火鋏も起き上がる)、”挿し火式銃”の様な機構になっている。何故、かえって手間の掛かりそうなこの様な仕組を再現したのだろうか?。
銃身は”六角パイプ”
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銃身は六角形(普通は八角形)。まぁ六角銃身の火縄銃も無いではないのだが、しかしこれ↓はあまりにしどい!。
なんと、安物のイスやテーブルに使われるような、六角鉄パイプ(規格品)を切ったもの。また、塗装や表面処理などしていない白磨き(黒皮を雑に剥いただけ)なので、気を付けないとこのパイプの内側のように直ぐに錆びそう。
不恰好な”柑子”は亜鉛ダイキャスト製で、パイプに叩き込まれているだけ(グラグラしている)。
恐ろしい大口径^^;)。
今は無き”大洋銃機”製の火縄銃モデルガンとは比べるべくもないが、まぁお値段も一桁違うので、そこはそれと割り切れる。
ホント台木などの出来がとても良いので、カラクリ周り・火蓋などを加工・工作できれば、もっと見栄えも良くなるだろう。